« 村上春樹「1Q84」を読む | Main | 加藤和彦氏逝く~今年亡くなった音楽家 »

いちご白書とサイモン&ガーファンクル

サイモン&ガーファンクルの札幌公演が7月18日におこなわれた。北海道新聞報道によれば、会場の札幌ドームは約3万人の観客で埋まったそうだ。6年前のニューヨーク・コンサートDVDで彼らのライブの素晴らしさに圧倒されていた僕は札幌公演が決まったときは小躍りしたものだが、なんと、当日は弟の娘のウエディング・パーティと重なってしまった。いくらだめ伯父といっても、ここを欠席するわけにはいかない。S&Gコンサートはあきらめた。おそらく彼らの歌声を生で聴くことは今後きっと一生ないだろう。しかし、一方で札幌で彼らのコンサートに出かけなければならぬ重圧感?から逃れることが出来、ちょっとほっとしている自分もいた。

コンサートに行った何人もの方たちからその後感想を聞けたが、素晴らしいコンサートだったと皆さんおっしゃる。曲によっては拍手が鳴りやまなかたそう。温かな観客、コンサート会場の雰囲気が容易に想像できる。S&Gを青春時代のバックグラウンド音楽と位置づける観客によってコンサートは成り立ったと言うことだろう。僕がその場にいたとしてもおそらく同じように感動と感謝の拍手を送ったと思う。でもそんな自分を見えない足でこづく自分の姿も見える。

事前のGERSHWINのお客様へのリサーチでは、意外に「行かないよ」という方が多かった。そのほとんどがご自分の好きな音楽(ロック)にこだわっている方たち。ローリング・ストーンズには行ってもS&Gはパス、と言う方たちが多かった。

たまたま昨日1970年の映画「いちご白書」を約40年ぶりに再見した。主人公の名は「サイモン」。ニール・ヤング、CSN&Y、ジョニ・ミッチェル、ジョン・レノンなどの音楽を散りばめ、映画「卒業」へのオマージュ場面もあったりし、時代とコミットしたよく出来た映画とは思う。でも当時からいだいた「所詮商業映画」との感想は変わらなかった。この映画が日本において忘れられないでいるのは1975年荒井由実作「いちご白書をもう一度」のおかげだろう。若さへの感傷的な別れが綴られたこの歌は、ユーミンの自分の大切なものを切り売りする作家としての能力の高さを見せ付けられた作品だった。大嫌いな曲だけど、よく出来た曲と認めざるをえない。まさに、この映画にこの曲あり。

サイモン$ガーファンクル・コンサートへのためらいの原因もこの辺りにありそうだ。彼らの曲には、お~い青春!と心動かされるけど、そんな自分がとても照れくさい。「明日に架ける橋」はいつ聴いても苦手だ。でもやっぱ、フォーク・コンサートののりだったかもしれないけど、会場の片隅で、昔の自分に会いたかったなあ・・。
With in the sound of silence・・・

|

« 村上春樹「1Q84」を読む | Main | 加藤和彦氏逝く~今年亡くなった音楽家 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/39747/45744752

Listed below are links to weblogs that reference いちご白書とサイモン&ガーファンクル:

« 村上春樹「1Q84」を読む | Main | 加藤和彦氏逝く~今年亡くなった音楽家 »